2025/10/24 07:39


愛車の調子、気になりませんか?

普段何気なく乗っているクルマも、実はたくさんのデータを持っています。車の「体調」を数値で把握できたら、トラブルの予兆にも気付けます。そんな“見える化”を可能にするのが「OBD2」です。この記事では、OBD2から取得できるデータの概要と、PythonやRaspberry Piを用いた活用事例についてご紹介します。DIY好き・エンジニア気質な方にもきっと役立つ内容です。


OBD2とは?

OBD2(On-Board Diagnostics II)は、自動車の自己診断機能の標準規格です。エンジン、冷却系、吸気系、燃料系、電装系などの状態を車両のECU(コンピュータ)から読み出せるインターフェースで、一般的には運転席の下やハンドル周辺にコネクタがあります。


取得可能なデータ例

エンジン回転数(RPM)

車速

吸気温度・冷却水温度

バッテリー電圧

スロットル開度

燃料消費率


Raspberry Pi × Pythonで始めるOBD2モニタリング


用意するもの

Raspberry Pi(4以降を推奨)

ELM327対応のOBD2アダプ(BluetoothまたはUSB)

Python環境

必要に応じて:ディスプレイ(UI表示用)、センサー追加も可


データを可視化して“見える化”


PlotlyやMatplotlibを使ってグラフ化したり、PyQtを使ってダッシュボード風にリアルタイム表示することも可能です。例えば以下のようなUIを作れます:

アナログ風のRPMメーター

電圧・温度をグラフ化した警告表示

異常値検出でアラートを出す仕組み


応用事例

 整備前の状態確認

異常値をログで取っておけば、整備工場に伝える情報も正確になります。


 長距離ドライブ時の安心

水温・電圧・燃料系を監視し続けることで、旅先でのトラブルリスクを軽減できます。


 カスタムUIで自作メーター

デジタルメーター風、戦闘機HUD風、レースゲーム風…デザインは自由自在。技術力次第で“推しメーター”を作ることもできます。


おわりに

OBD2は、単なる診断機能にとどまりません。PythonとRaspberry Piを活用すれば、自分だけの「車両ヘルスモニター」を作ることができます。藤井工藝でも、こうしたDIY系の技術相談・開発支援も行っていますので、気軽にご相談ください。