2025/09/05 11:05

藤井工藝では、オーダーメイドの金属加工やメカ設計に加えて、電子基板や電子部品の開発にも対応しています。小ロット・試作から、本格的な製品化を見据えた回路設計・部品選定・アートワーク(基板設計)まで、一貫してご相談いただけます。
今回は「既製の汎用部品」と「新規開発したカスタム電子部品」では何が違うのか?
実際の現場目線、そしてエンドユーザーの目線の両方から、その違いを解説していきます。
エンドユーザー視点:とにかく“安く作りたい
近年では、個人でも気軽に電子基板を作れる環境が整ってきました。
回路設計ツールやフリーのCADソフトを使って、以下のような工程で製作が進みます:
• 回路図設計
• アートワーク(基板設計)
• 部品選定・購入(AliExpressや秋月など)• プリント基板の発注(JLCPCBなど)• 実装(外注 or 手はんだ)
この工程で「安く作れる」ことは確かです。
ですが、見落としがちなのは“送料・リードタイム・トラブル対応の手間”です。
• 基板と部品の送料がそれぞれ発生
• 納期にばらつきがある(特に海外)
• 部品の互換性や実装の難易度(リフロー対応など)
小ロットだからこそ、「一発で成功させないと割高になる」というプレッシャーもあります。
プロ目線:既製品 vs 新規開発の違い
市販されているモジュール(既製品)は、確かに手軽で安いのですが、以下の点に注意が必要です。
既製品のメリット:
• 誰でもすぐに使える
• 一通りの評価が終わっている(動作保証)• ドキュメントやライブラリが整っていることが多い
既製品のデメリット:
• 精度やノイズ対策が甘い(特に安価な中国製)
• 必要以上の回路が含まれており、サイズや消費電力が無駄になる
• 他の設計との干渉が起こることがある
新規開発のメリット:
• 目的に特化した最小構成で作れる
• ノイズ・発熱・EMI対策がしやすい
• ハウジングや筐体設計と整合性を取れる
新規開発のデメリット:
• 初期設計と検証に手間がかかる
• 要件定義・部品入手難などのハードルがある
汎用部品と新規部品は場面によって切り替えることが重要です。
電子工作や試作を始めたばかりの方から、製品化を見据えた開発まで。
「なんとなく動く」から「安心して使えるもの」へ。
私達藤井工藝では、そんなステップアップをお手伝いしています。
ご興味ございましたらお気軽にどうぞ!
