2025/04/03 10:50



車好きの間でよく議論されるのが「リアウィングって街乗りで意味あるの?」という話題だ。サーキットや峠を攻めるわけでもないのに、あんな大きなウィングをつけるのは意味がない、ただの見た目重視だ、と否定的な意見を持つ人も少なくない。


しかし、ここで大事なのは「意味があるかどうか」ではなく、「それがかっこいいかどうか」だ。結論から言えば、街乗りでリアウィングをつけるのは大いに意味がある。なぜなら、クルマにとって「かっこよさ」は機能と同じくらい重要だからだ。この記事では、リアウィングの魅力について語り尽くそう。


リアウィングの本来の役割とは?

まずは基本的な話から。リアウィングはもともとダウンフォースを発生させるための装備だ。高速域での走行時にリアのグリップを増やし、安定性を向上させる目的で設計されている。

レーシングカーやスポーツカーに搭載されるのは、200km/hを超える速度域での安定性を確保するため。F1やスーパーGTのマシンを見ればわかるように、リアウィングは空力性能の要だ。


ただし、街乗りの速度域(せいぜい100km/h以下)では、リアウィングによるダウンフォースの恩恵を受ける機会はほぼないのが実情だ。だからといって、「リアウィングが意味がない」と言ってしまうのは早計である。


街乗りでもリアウィングが意味を持つ理由

かっこよさはモチベーションを上げる


クルマは単なる移動手段ではない。

「愛車」と呼ぶくらい、オーナーにとっては自分の個性を表現する大切な存在だ。

リアウィングがついた車は明らかにスポーティで、存在感が増す。街中で振り返られることも増えるし、愛車に乗り込むときの気分も変わる。「かっこいいクルマに乗っている」ことがドライバーのモチベーションを上げるのだ。

これがどういう効果を生むかというと、愛車への愛着が増し、大切に乗るようになる。 結果的にメンテナンスも怠らず、いつもピカピカの状態を保ちたくなる。

街乗りでのリアウィングの意味とは、単なる空力性能ではなく、「オーナーの気持ちを高めること」なのだ。


「速そう」な見た目が安全運転にもつながる?

意外かもしれないが、リアウィングの装着は「周囲のクルマの動き」にも影響を与えることがある。

例えば、ウィングがついたクルマは「速そう」「スポーツカーっぽい」と見られるため、無闇に煽られることが減る傾向がある。実際に、ウィングをつけたクルマに乗っていると、周囲のクルマが車間をとることが多い。

また、ドライバー自身も「かっこいいクルマに乗っているのだから、変な運転はできない」と思い、自然とスマートな運転を心がけるようになる。結果的に、安全運転に繋がるというわけだ。


リアウィングのデメリットはあるのか?

もちろん、リアウィングにはデメリットもある。


燃費が少し悪くなる(空気抵抗が増えるため)


車高が高く見えるため、一部の立体駐車場に入らないことがある


洗車が少し面倒になる(ウィングの隙間に汚れが溜まりやすい)


しかし、これらのデメリットはリアウィングの「かっこよさ」と比べれば些細なものだろう。特に燃費については、街乗りレベルではそこまで大きな影響はないし、デザインを優先する価値は十分にある。



結論:「かっこいい」は最高の機能である


リアウィングは、街乗りでは本来のダウンフォース効果を発揮しにくい。しかし、だからといって「意味がない」と言い切るのは間違いだ。


むしろ、クルマのかっこよさは「乗る楽しさ」を生み出し、オーナーの愛着を深めるという点で重要な要素である。


結局のところ、クルマに求めるものは人それぞれ。「リアウィング=機能性」と考えるのではなく、「リアウィング=かっこよさ」として捉えれば、街乗りでも十分に意味があると言える。

「かっこいい」は、それだけで正義なのだ!